子どもの個性の時代変化

今回の調査の目的の一つは、20年前、10年前の子どもの個性と現代の子どもの個性がどのように変化しているか、を調べることです。

子どもの個性をどのように捉えるか、様々な考え方がありますが、私たちは、その中で、「気質」とよばれる個性について研究をしております。

子どもの気質については、現在、3つの大まかな要素があるといわれています。1つ目は「外向性・高潮性」とよばれるもので、元気一杯で、よく笑う、という個性をさします。二つ目は「否定的情動性」とよばれるもので、怖がりであったり、がっかりしたりしやすいという個性を表します。三つ目は「エフォートフル・コントロール」とよばれる個性で、集中力や気が付きやすいお子さんの個性を示しています。

今回の調査データと、10年前、20年前の子どものデータを比較したところ、現代の子どもは20年前の子どもと殆ど違いがないということが分かりました。ただ、10年前のお子さんは、現在のお子さんよりも「ほんの少し」だけ、「エフォートフル・コントロール」の個性が強く、反対に「外向性・高潮性」の個性が弱い、という傾向がみられました。

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